まず、トランプの歴史からいくとトランプ発祥の地は実ははっきりと分かっていないことが確かです。記録にあるのは、14世紀(1301年代~)にヨーロッパで使われていたという記録があるだけなので発祥地としては、中国やエジプト、またはインドで古くから使われていたタロットカードが元になって作られたなど数多くの説が存在します。
今のトランプカードとほぼ同じになったのは14世紀後半でヨーロッパ各国でそれぞれ若干の変化はありましたが、貿易の範囲拡大から世界へと広まっていくようになりました。日本では16世紀の室町時代にポルトガルから持ち込まれ、当初は西洋カルタなどと呼ばれたそうですが、次第に西洋人が呼んでいるトランプという言葉を聞き、今のような一般的な呼び名トランプで定着しました。
元々、トランプカードの役割としては、やはり当時のヨーロッパでもトランプを使ったゲームがあったらしく、そのゲーム道具として使われた歴史があります。
トランプカードは何枚?絵の意味は?
まず4つの絵柄の意味は:
・♠「スペード」=「剣」を表しており、王や軍を示しています。
・♥「ハート」=「洋盃(コップ)」を表しており、聖職者を示しています。
・♦「ダイヤ」=「貨幣」を表しており、商人を示しています。
・♣「クローバ」ー=「棍棒(コンボウ)」を表しており、農民を示しています。
これら以外にも、春夏秋冬の意味があるという説もあり、なんとも歴史の奥深さを感じさせてくれますね。トランプマークを英語でいうとき、三つ葉のクローバーと呼ばれるこのマークだけは、一般的には、クラブと呼ばれます。
また、特に気になるトランプマークの意味の一つとして、一般的に10よりも上の数字はJ(11)、Q(12)、K(13)とアルファベットになっていますよね。これらにも全てに意味を持ちます。
・J(ジャック)
♠×J:英雄ホグラー
♥×J:武人ラ・イル
♦×J:英雄ヘクトル
♣×J:騎士ランスロット
・Q(クイーン)
♠×Q:女神パラス
♥×Q:ユダヤ人ユディト
♦×Q:ヤコブの妻ラケル
♣×Q:女王アルジーヌ
・K(キング)
♠×K:ダビデ王
♥×K:カール大帝
♦×K:政治家カエサル
♣×K:アレクサンドロス大王
一目見ただけだと、全員同じ顔だと勘違いしそうですが、皆さん別人だったのですね!各人物がそれぞれ特徴的な経歴を持つ歴史上の人物ですので、気になる方は一度調べてみてみるのも面白いと思います。
また、これらの人物は、ギリシャ神話や、旧約聖書内の人物、や欧州の歴史上の人物がメインにされていることから、ヨーロッパにトランプカードが伝来される前の、本当のトランプカードの起源地はやはり欧州周辺だったのか、またはヨーロッパにトランプが入ってくる前は違う柄でヨーロッパ各国で変化してしまったのか、真相は分かりませんね。
数字によって強さはある?
また、そんなエースですが、なぜかスペードのエースだけが大きくて豪華なデザインになっていることに気付いた方はいますか?これにも理由があって、18世紀の英国では、当時トランプカードがギャンブルのゲームに使われていたことから、英国政府はトランプに税金をかけていました。そこで、その証明として、カードを並べた時に一番上にくるスペードのエースにハンコを押すようになりました。
しかし、税金を払いたくないというのは、いつの時代も同じで、偽装のハンコが一般人の間で相次いで起きたので、ハンコ制度は廃止されました。その代わりに、このスペードのエースのデザインで、このトランプはどこで製造されたのか、製造者の名前は何かなどの情報を入れることが義務になり、今でもこの仕組みが名残となって、現代でもこのカードだけはデザインに凝って政策されているのです。
トランプの意味と歴史は私たちが思っていたほど歴史が深く、興味深いものなんだと分かりますね!