ブックメーカーのオッズとは?

ブックメーカーの「オッズ」とは、予想が的中した際に、ベット額に対して手元に戻ってくる配当倍率を示した数値のことです。
オッズの計算方法は非常に簡単で「ベット額(円)×オッズ(倍率)」にて算出することができます。
例えば、「Aチーム勝利=3.0倍」のオッズに1,000円賭けたとします。その場合、予想が的中して手元に戻ってくるお金は「1,000円×3.0倍=3,000円」です。
また、オッズがどれほど重要なのかを説明すると、2015-2016年シーズンのプレミアリーグを制覇したチームは「レスター」という前評判の悪いチームでした。
その時のレスター優勝にイギリスのブックメーカーが付けていたオッズは驚愕の「5001倍」という数値。
つまり、レスター優勝に100円賭けていれば「50万円」、1万円賭けていれば「5,000万円」を手にできていたことになります。
この衝撃は『5000年に1度の奇跡』とも呼ばれ、今もなお語り継がれているブックメーカー伝説です。
一方、2005年10月に開催されたJRA競馬の菊花賞(G1)では、圧倒的1番人気のディープインパクトに「1.0倍」というオッズが付けられていました。
菊花賞に挑むまでの戦績はG1レース2勝を含む6戦6勝と驚異的な強さを見せつけていたためでしょう。
つまり、1,000円賭けても「1,000円」、1万円賭けても「1万円」と、予想が的中してもベット額と同じ額しか戻ってこず、リスクだけを背負うギャンブルの意味をなさないレースになってしまっていたのです。
このように、オッズはブックメーカーを始めるうえで非常に重要な要素であり、オッズを理解していないと上手く稼ぐことはできません。
オッズの仕組みを理解することで、ブックメーカーでの勝利に大きく近づくことができるため、しっかりと習得してから安心してブックメーカーを楽しむようにしましょう。
ブックメーカーのオッズの仕組み

ブックメーカーや競馬、オートレースなど、オッズが配当金に直結するギャンブルを楽しんだことのある方はオッズの見方や重要性を知っているかと思います。
しかし、オッズの仕組みまで理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。
オッズの計算は、ブックメーカーサイトを運営する企業またはブックメーカーサイトへスポーツベッティングのシステムを提供しているプロバイダーのどちらかが決定し、公開されています。
各ブックメーカーサイトは、運営企業が独自でスポーツベッティングのシステムを提供しているサイトと、専門のプロバイダーへ使用料を支払うことでスポーツベッティングのシステムを提供しているサイトの2つのパターンが存在しているのです。
ブックメーカーのオッズは、「起こりにくさ」を数値化したものであり、その出来事が起こりにくいほどより高いオッズが付けられる仕組みになっています。
例えば、福岡ソフトバンクホークスvs草野球チームの試合が行われたとします。
その場合、明らかに草野球チームが勝つということは起こりにくいため、ソフトバンクの勝利オッズは「1.1倍」、草野球チームの勝利オッズは「100倍」などのオッズが付けられることが容易に予想できます。
このように、ブックメーカーのオッズは起こりにくさを指標として数値化された倍率であり、オッズを付けているのはサイトの運営企業またはスポーツベッティングのシステムを提供しているプロバイダーのいずれかの専門部署が行っているのです。
トレーダーがオッズを決定する
ブックメーカーのオッズは、オッズを付ける企業の専門部署に所属する「トレーダー」と呼ばれる人たちが決定し、公開されています。オッズが決定される主な要素としては、以下の3つがあります。
- 定量データ(数値化されているデータ)
- 定性データ(数値化されていないデータ)
- ユーザーの賭け状況
では、上記3つのオッズ決定要素を詳しく見ていきましょう。
・定量データ
定量データとは、各チームや選手の戦績、記録、世界ランキング、過去の試合結果など、数値化されている情報を活用してデータ化するものです。
定量データはブックメーカーユーザーでも知り得ることができる情報が多く、単純に格上のチームや選手が上位となるようなデータとなっています。
・定性データ
定性データとは、各チームや選手の状態、調子、相性、コンディションなど、数値化されていない情報を活用してデータ化するものです。
定性データはより入念に調べこまないと入手することは難しい反面、ブックメーカー運営側が知り得ていない情報を入手することができれば、オッズの乖離が生まれ、より勝ちやすい状況を作り出すことができます。
ブックメーカーには専門のプロ予想家なども存在しているため、そちらの情報を参考にするのもおすすめです。
・ユーザーの賭け状況
ブックメーカーのオッズが決まる過程には、ユーザーの賭け状況も考慮されています。
ブックメーカーは「運営側vsプレイヤー」の勝負となるため、できるだけプレイヤー側に均等に賭けてほしいという思いが強いのです。
なぜなら、AチームvsBチームの試合が開催されていたとして、ほとんどのプレイヤーがAチームの勝利に賭け、結果もAチームの勝利で終わった場合、ブックメーカー運営側は利益を得られるどころか、損失が発生してしまうケースだってあるのです。
そのような事態になってしまうと経営困難に陥ってしまうため、そうならないためにもユーザーの賭け状況もオッズを決める要素の一つとされています。
サイト公開のオッズは時間と共に変動する
ブックメーカーが公開したオッズは時間と共に変動していきます。
変動しない場合もありますが、チーム状況や選手の状態などが変わる場合には、それらのデータに連動してオッズも変動する仕組みが採用されています。
例えば、2日前までは実力が拮抗している試合が行われる予定だったため、ブックメーカー側は同じくらいのオッズを付けていたとします。
しかし、試合前日にどちらか一方のチームの主力選手が欠場という情報が流れた場合、その情報を元にオッズが変動し、主力選手欠場チームのオッズが上がり、相手チームのオッズは下がることになります。
このように、ブックメーカーのオッズは公開当初から試合終了まで同じオッズで推移するのではなく、状況が変化した場合にはオッズも連動して変化する仕組みが整備されているのです。
ユーザーの賭け状況によってもオッズは変動する
ブックメーカーでは、ユーザーの賭け状況によってもオッズは変動します。
オッズ公開当初は、運営側の専門部署があらゆるデータや情報をもとに作成されたオッズでスタートしますが、プレイヤー側の賭け状況を見ながら順次変動させていく仕組みが採用されています。
特に、マイナーな試合はユーザーの賭け状況によってオッズが著しく変動するケースが多く、メジャーな試合であればあるほどオッズ変動が起こりにくいようになっているのが現状です。
なぜなら、メジャーな試合は情報量が多く、ブックメーカー運営側も正当なオッズを付けやすい状況にあるためです。
一方、マイナーな試合であればあるほど、情報量は少なく、どちらのチームが勝つかを予想することが困難なためです。
例えば、AチームとBチームの試合が開催されていたとして、どちらも同じオッズが付けられていたとします。
Aチームの勝利に9割の賭け金が集まり、結果もAチームが勝利した場合はブックメーカー側が大きな損失を被ってしまうのです。
しかし、ユーザーの予想に反してBチームが勝利した場合には、ブックメーカーが大きな利益を獲得できます。
このように、ブックメーカーは「運営側vsプレイヤー」の構成となっており、オッズや結果次第ではブックメーカー側も損失を抱えてしまうというリスクを背負いながら運営されているのです。
そのため、運営側の自信のない試合ではユーザーの賭け状況を見ながら変動させることで損失を発生しないようにし、逆に運営側が自信のある試合ではユーザーの賭け状況に反して強気のオッズを示すときもあります。
【重要】オッズが変動しても賭けた時点のオッズで計算される!
チーム状況や選手の状態、ユーザーの賭け状況などによって、ブックメーカーのオッズは変動していく仕組みが採用されている!ということはご理解いただけたかと思います。
では、オッズが変動した場合、ベットした金額に対してどのオッズで採用されるのでしょうか。
ブックメーカーでは、例えベット後にオッズが変動を繰り返したとしても、賭けた時点のオッズで配当金が計算される仕組みとなっています。
例えば、試合2日前に3.0倍のオッズに1,000円賭けたとします。
その後、試合開始前には2.0倍のオッズに下がっていたとしても、予想が的中した際の配当金はベット時点の「1,000円×3.0倍=3,000円」が支払われます。
つまり、自分の賭けた試合のオッズが試合終了後に変動していたとしても、賭けた時点のオッズで自分のベットは完了しており、その時点のオッズで配当金が計算されるようになっているのです。
そのため、どの時点で見切りを付けてベットするかも非常に重要なポイントであり、場合によっては美味しい配当を獲得することができます。
ブックメーカーのオッズと確率の違いは?
ブックメーカーの「オッズ」と「確率」の違いは?と聞かれた場合、あなたは答えることができますか?
中には、「え!一緒ではないの?」と思われた方もいるのではないでしょうか。
オッズと確率は似ているものと捉えられがちですが、正反対の意味となっているのです。
オッズとは、その出来事の「起こりにくさ」を数値化して表されたものです。
一方の確率とは、その出来事が「起こりえる可能性」を数値化して表されたものです。
お分かりいただけたでしょうか。つまり、オッズはその出来事が起こりにくいほど数値は上昇し、反対に確率はその出来事が起こりえる可能性が高いほど数値は上昇する仕組みとなっているのです。
似ているようで正反対の意味を示す「オッズ」と「確率」は、ブックメーカーのオッズを理解するうえで非常に重要なポイントとなっているので、必ず覚えておいてください。
ブックメーカーオッズの種類・見方

ブックメーカーのオッズは、日本市場、ヨーロッパ市場、アメリカ市場でそれぞれ異なる付け方がされています。
日本人のみなさんは、オッズ=小数点表記を思い浮かべるかと思います。
しかし、ブックメーカー発祥の地であるイギリスを中心としたヨーロッパ市場では「分数表記」、スポーツが盛んなアメリカ市場では「プラスマイナス表記」となっているのです。
ブックメーカーのオッズの種類は以下の3種類です。
- デジマル(Decimal)
- フラクショナル(Fractional)
- アメリカン(American)
では、上記3種類のブックメーカーオッズの種類や見方について詳しく見ていきましょう。
基本的に、デジマルさえ覚えておけばよいのですが、よりブックメーカーを楽しみたい方は3種類全て覚えておくことで、全てのブックメーカーサイトを利用できるようになります!
デジマル(Decimal)
「デジマル(Decimal)」とは、日本語で「小数」を意味する言葉で、小数点表記のオッズを指します。
日本の公営ギャンブルである競馬や競輪、競艇、オートレースにもデジマルオッズが採用されているように、主に日本市場で使用されているブックメーカーオッズです。
デジマルオッズの計算方法
- オッズ「3.0倍」の配当:1,000円(ベット額)×3倍(オッズ)=3,000円(配当金)
つまり、デジマルオッズ「10.0倍」に1.0ベットすると「10.0」戻ってくる仕組みで、純利益は「10.0-1.0=9.0」となります。
フラクショナル(Fractional)
「フラクション(Fraction)」とは、日本語で「分数」を意味する言葉で、分数表記のオッズを指します。
ブックメーカー発祥の地・イギリスをはじめとしたヨーロッパ市場で使用されているブックメーカーオッズです。
フラクショナルオッズの見方としては、オッズ「13/5」と表記されていた場合、「13÷5=2.60倍」となります。この場合、デジマルであれば「3.60倍」と表記されます。
デジマルと大きく異なる点は、オッズの倍率に賭け金が含まれていないという点です。
フラクショナルオッズの計算方法
- オッズ「3/1」の配当:1,000円(ベット額)×3倍(オッズ)=3,000円(純利益)
つまり、フラクションオッズ「10/1」に1.0ベットすると「11.0」戻ってくる仕組みで、純利益は「11.0-1.0=10.0」となります。
アメリカン(American)
「アメリカン(American)」とは、その名の通りアメリカ市場で使用されているブックメーカーオッズで、「+(プラス)」または「ー(マイナス)」表記されたオッズを指します。
アメリカンは日本市場やヨーロッパ市場で見かけることは少ないですが、アメリカでは主要なオッズとなっています。
アメリカンオッズには数値の頭に「+」または「ー」のどちらかが付いているのですが、使い分けは以下のようになっています。
- 「ー」表記:デジマルオッズでいう「2.0倍以下」の本命オッズのみに表記されます
- 「+」表記:デジマルオッズでいう「2.0倍を超える」オッズに表記され、本命サイド以外の全てのオッズに表記されます
また、アメリカンオッズの見方としては、オッズ「+250」と表記されていた場合、「100ベットしたときに250得られる」ことになります。この場合、デジマルであれば「2.5倍」と表記されます。
アメリカンオッズの計算方法
- オッズ「+300」の配当:1,000円(ベット額)×3倍(オッズ)=3,000円(配当金)
つまり、アメリカンオッズ「+1000」に1.0ベットすると「10.0」戻ってくる仕組みで、純利益は「10.0-1.0=9.0」となります。
ブックメーカーオッズの活かし方5選!
ブックメーカーのオッズの仕組みや種類、見方などについてはご理解いただけたかと思います。
ここで知り得たブックメーカーオッズの仕組みを上手く活用することで、勝率アップや大金獲得に活かすことができます!
では、ブックメーカーオッズの活かし方を5つ厳選してご紹介していきます。
ブックメーカーオッズはプロが付けていることを念頭に置いておく
ブックメーカーオッズを勝負へ活かすための大前提として、ブックメーカーオッズは各サイトのプロ予想家が計算し、公開されていることを念頭に置いておくことが大切です。
長年スポーツ予想に携わってきたプロが決定しているオッズに、経験の浅いプレイヤーが対抗するのは非常に困難です。
そのため、ブックメーカー運営側よりも自分の方が予想レベルは下であることを理解したうえで、オッズを参考にした予想を組み立てることが重要なポイントになります。
しかし、裏を返せば運営側も人間が予想してオッズを決定しているため、稀にプレイヤーの知識や経験がプロの予想家を上回ることもあります。
得意なスポーツや経験豊富なスポーツへベットすることで、思わぬ高配当を獲得できる点もブックメーカーの醍醐味なのです!
ブックメーカーオッズは確率と直結しない
「ブックメーカーオッズ=確率」という誤った認識をしているプレイヤーは今すぐその認識を排除することが大切です。
なぜなら、ブックメーカーのオッズが低いからと言ってその出来事が起こりえる可能性が上がるという比例関係は成立していないためです。
オッズは「起こりにくさ」、確率は「起こりえる可能性」が高いほど倍率は上昇すると解説してきましたが、比例関係にはなっていません。
ブックメーカーのオッズはあくまでサイト運営のプロ集団が決めた倍率であって、その倍率が確率に基づいているわけではないのです。
もし、「ブックメーカーオッズ=確率」が成立しているのであれば、低いオッズに賭けておけば高確率で的中することになりますが、そうではありませんよね。
競馬に例えると分かりやすいかと思いますが、オッズが最も低い1番人気が勝利する確率はオッズに比例していません。
あるレースでは、過去にたったの1度しか1番人気馬が勝利していない!というケースも耳にするほどです。
このように、ブックメーカーのオッズと確率は直結していないということを頭に置いて予想を組み立てるようにしましょう。
ブックメーカーオッズを根拠とした予想をしない
ブックメーカーオッズを根拠とした予想を行ってはいけません。
ブックメーカーのオッズは強いチームや選手を低くしているのではなく、運営側の利益に重きを置いたオッズ配分が行われているのです。
もちろん、運営側およびユーザーのデータ分析によって、必然的に強いチームや選手のオッズが低くなる傾向にはなりますが、運営側やユーザーが誤った情報を入手している場合には弱いチームの方のオッズが低くなる可能性だってあるのです。
つまり、ブックメーカーオッズは「参考」程度にするのが重要であり、ブックメーカーオッズを「根拠」とした予想は絶対にしてはならないのです。
他のユーザーや運営側を上回るデータ量や極秘情報などを入手することで、ブックメーカーを制することができ、効率よく稼いでいくことができます。
ブックメーカーオッズの変動を確認する
ブックメーカーのオッズは、公開当初から固定されているわけではなく、チーム状況や選手の状態、ユーザーの賭け状況などによって随時変動されています。
このオッズ変動を上手く活用することで、大きな配当金を獲得することができるのです。
例えば、オッズ公開前に運営側も他のユーザーも知り得ない極秘情報を入手していたとして、オッズ公開直後にベットしたとします。
その後、運営側および他のユーザーにその極秘情報がリークされオッズが急降下してしまったとしても、その時点で賭けたオッズが配当金に考慮されるため、高配当を獲得することが可能となるのです。
また、試合開始までにどちらのチームが勝利するか分からない試合においては、試合中継中にリアルタイムでベットすることができる「ライブベッティング」を活用し、試合状況、流れ、選手の状態などを自分の目で確かめながら、より有益なオッズへ賭けることも可能です。
このように、ブックメーカーのオッズ変動を上手く活用することで、勝率をアップさせることができるのです。
複数サイトのブックメーカーオッズを比較する
各ブックメーカーのオッズは全て同じになっているわけではありません。
オッズ計算は各サイト独立して行われており、同じ試合でもサイトによってオッズが異なる仕組みになっています。
例えば、同じ試合でAサイトではXチームの勝利=2.0倍、BサイトではXチームの勝利=2.3倍のオッズが付いていたとします。
その場合、Bのブックメーカーサイトへ賭けることで「+0.3倍」大きい利益を獲得することができるのです。
しかし、各ブックメーカーサイトには「アービトラージ」と呼ばれるオッズの乖離を利用した違法な賭け方を防止するためにも、それほど大きな差が発生しないようなシステムが搭載されています。
そのため、そこまで大きなオッズ差は生じませんが、少しでも高いオッズへ賭けることでトータル的な収支を大きく変えることができます。
現在は、多数の信頼ある人気ブックメーカーサイトが日本市場にも上陸しているため、複数のブックメーカーサイトへ登録し、有益なスポーツベッティングを楽しんでみましょう。