ブックメーカーに税金はかかる?税金の計算や確定申告の流れなどを徹底解説!
この記事でわかること
- ブックメーカーに税金は発生する?
- ブックメーカーで得た利益の計算方法は?
- ブックメーカーの税金の計算方法は?
「ブックメーカーで儲けたけど、確定申告が必要かわからない…」という方必見!
この記事では、ブックメーカーの税金の計算や確定申告の流れを解説します!
最後まで読めば、ブックメーカーの確定申告のやり方もわかります。
ブックメーカーの利益は原則「一時所得」に該当し、最高50万円の特別控除があるため、年間50万円以上の利益を得た方に税金が発生します!
ブックメーカーで得た利益に「税金」は発生するのでしょうか。ブックメーカーやオンラインカジノなどのギャンブルを楽しむときは、税金を理解しておくことが大切です。
この記事では、ブックメーカーに税金はかかるのかや利益の計算方法、所得分類、税金の計算方法、認められる経費、確定申告のやり方、節税対策などを詳しく解説します。
ブックメーカーに税金は発生する
スポーツ賭け(スポーツベット)のブックメーカーの利益には税金がかかります。
会社員の副業として得た利益やギャンブルで得た利益(一時所得)も条件を満たすと納税義務が生じることを覚えておきましょう。
一時所得は、ブックメーカーだけではなく、日本の公営ギャンブルである競馬や競輪、競艇、オートレース、ほかにもパチンコやパチスロ、オンラインカジノなどすべてのギャンブルの利益には税金が発生する仕組みです。
ブックメーカーの税金は、たとえ年間収支がマイナスであっても過去に一度でも利益が発生していれば課税対象であり、確定申告を行う必要があります。
1年間(1月1日〜12月31日)にブックメーカーで得た利益は、翌年の2月16日〜3月15日に行われる確定申告にて税金を申告しましょう!
ブックメーカーで得た利益の計算方法
ブックメーカーで得た利益の計算方法は、年間のトータル収支で算出するのではなく、的中ベットの利益額をもとに算出する仕組みです。
たとえば、過去に1度300万円利益を獲得したプレイヤーが、年間収支はマイナス100万円だったとします。
年間収支がマイナス100万円だから税金がかからないのではなく、300万円の利益に税金が課せられる仕組みです。
ブックメーカーの税金は、負け金(ベット額)や年間合計収支は関係なく、勝利した際の利益額のみが課税対象と理解しておきましょう。
- 年間利益額(勝利金=払戻金ーベット額):300万円【課税対象】
- 年間損失額(失ったベット額):ー400万円【無関係】
- 年間収支額:ー100万円【無関係】
ブックメーカーで得た利益の算出は、年間利益額の合計金額であり、年間損失額や年間収支額は無関係です。
米ドルやユーロなどの外貨で得た利益に関しては、利益確定時のレートで日本円に換算した金額を申告する必要があります。
確定申告の手間を減らすために、ブックメーカーで遊んだ後はしっかりと収支をメモしておくことをおすすめします。
ブックメーカーの利益が該当する所得分類3つ
ブックメーカーの利益が該当する所得分類3つ
- 一時所得
- 雑所得
- 事業所得
ブックメーカーで得た利益(所得)は、上記の3ついずれかに該当します。
ほとんどのブックメーカープレイヤーは「一時所得」に該当しますが、一部のプレイヤーは雑所得や事業所得として確定申告や納税を行わなければいけないケースが存在します。
所得の種類により税金の計算方法が異なるため、自分がブックメーカーで遊んで得た利益がどの所得に分類されるか必ず確認しておきましょう。
では、上記3つの所得分類を詳しく紹介します。
1. 一時所得に該当するケース
一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得のこと。
一時所得に該当する代表的な収入は下記のとおりです。
- 懸賞や福引きの賞金品
- 競馬や競艇の払戻金
- 生命保険の一時金(業務に関して受けるものを除く)や損害保険の満期返戻金
- 法人から贈与された金品 など
ブックメーカーを趣味や娯楽の一環として楽しむプレイヤーのほとんどは「一時所得」に該当します。
2. 雑所得に該当するケース
雑所得とは、給与所得や事業所得、配当所得、不動産所得などに当たらず、かつ一時所得にも当たらない所得のこと。
雑所得に該当する代表的な収入は下記のとおりです。
- 公的年金
- 非営業用貸金の利子
- 副業に係る所得 など
ブックメーカーの利益を「雑所得」に該当させる難易度は高く、該当させるためには大きな資金を継続的にベットする必要があり、かつブックメーカーを投資として運用している証拠が必要です。
3. 事業所得に該当するケース
事業所得とは、農業や漁業、製造業、サービス業などを営む人が得る所得のこと。
参照:国税庁ホームページ No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)
ブックメーカーの利益を「事業所得」に該当させる難易度は非常に高く、事業として運営している決定的な証拠が必要です。
ブックメーカーの税金の計算方法
ブックメーカーの税金の計算方法を「一時所得」と「雑所得」にわけて紹介します。
一時所得の計算方法
一時所得の金額は、下記の計算式で算出します。
- 一時所得の金額 = 総収入金額(払戻金) – 収入を得るために支出した金額(ベット額) – 特別控除額(最高50万円)
「収入を得るために支出した金額」とは、ブックメーカーで払戻金を受け取ったときのみのベット額が対象で、負けたときのベット額は対象外です。
実際の「所得税額」は、一時所得を含む1年間のすべての所得金額から各種所得控除(一時所得の場合は最高50万円)の額の合計を引いた「課税所得金額」に税率を適用して計算されます。
- 所得税額 = 課税所得金額 × 所得税率 – 控除額
「所得税率」および「控除額」は、課税所得金額により定められています。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円〜1,949,000円 | 5% | 0円 |
1,950,000円〜3,299,000円 | 10% | 97,500円 |
3,300,000円〜6,949,000円 | 20% | 427,500円 |
6,950,000円〜8,999,000円 | 23% | 636,000円 |
9,000,000円〜17,999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円〜39,999,000円 | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
雑所得の計算方法
雑所得の金額は、下記の計算式で算出します。
- 雑所得 = 総収入金額 – 必要経費
雑所得の大きなメリットは、一時所得では認められていない「必要経費」を総収入金額から控除できる点です。
ただし、ブックメーカーで得た利益を「雑所得」に該当させるのは難しく、投資や継続性、根拠資料などを準備しておかない限り、税務署から認めてもらうことはできません。
ブックメーカーで認められる経費
実はブックメーカーにベットした金額は経費として計上することは可能です。
ここではブックメーカーで認められる経費を「一時所得」と「雑所得」にわけて紹介します。
一時所得の経費
一時所得で認められるブックメーカーの経費は「勝利金を手に入れたときのベット額」のみです。
負けたときのベット額は経費として計上できないため注意しましょう。
雑所得の経費
雑所得で認められるブックメーカーの経費は下記のとおりです。
- パソコン代
- スマホ代
- 通信費用
- Wi-Fi費用
- 情報収集に利用した本や有料サイトの費用 など
上記のほかにも、ブックメーカーをプレイする際に利用したものはすべて経費に計上できます。
ただし、ブックメーカーの利益を「雑所得」に該当させることが最大の難所です。
ブックメーカーの確定申告のやり方
ブックメーカーで得た利益は、確定申告により納税する必要があります。
確定申告は、毎年2月16日〜3月15日の期間で行われており、前年の1月1日〜12月31日までの所得を申告します。
ブックメーカーで得た利益の確定申告は下記の手順で行います。
- 青色申告書または白色申告書のどちらかを決める
- ブックメーカーの年間利益額を計算する
- 確定申告書を作成する
- 確定申告書を提出する
では、上記4ステップを詳しく紹介します。
ステップ1. 青色申告書または白色申告書のどちらかを決める
確定申告書には「青色申告書」と「白色申告書」の2種類が用意されています。
主な特徴は下記のとおりです。
青色申告書
- 条件:3月15日までに「青色申告承認申請書」と「開業届」を所管の税務署に届け出ること
- 税制:要件を満たし、青色申告の承認を得た場合は税制上の優遇措置がある
- 提出書類:確定申告書B、青色申告決算書、収益計算書など
白色申告書
- 条件:なし
- 税制:税制上の優遇措置なし
- 提出書類:確定申告書B、収支内訳書のみ
上記のとおり、青色申告書は複雑な手続きが必要ですが税制上の優遇措置があり、白色申告書は簡単な手続きで済みますが税制上の優遇措置はありません。
趣味や娯楽程度にブックメーカーをプレイしている方は「白色申告書」で十分ですが、投資や事業としてブックメーカーをプレイしている方は「青色申告書」がおすすめです。
ステップ2. ブックメーカーの年間利益額を計算する
ブックメーカーの年間利益額を計算します。
年間利益額とは、1年間(1月1日〜12月31日)の期間内に得た払戻金から対象のベット額を控除した金額のこと。
ハズれたベット額は控除できず、配当金を獲得したときのベット額のみが控除の対象です。
各ブックメーカーサイトでは、過去のベット履歴や払戻履歴をいつでも確認できるため、勝利した際の払戻金およびベット額を確認して年間利益額を算出しましょう。
ステップ3. 確定申告書を作成する
ブックメーカーの年間利益額を算出後、確定申告書を作成します。
確定申告書の作成は、画面の案内に沿って金額を入力するだけで作成できる「確定申告書作成コーナー」の利用がおすすめです。
確定申告書作成コーナーでは、所得税の確定申告書や青色申告決算書、収支内訳書などを作成でき、作成した申告書のデータを保存しておけば翌年の確定申告時にも活用できます。
確定申告書作成コーナーでの作成が難しい方は、所管の税務署で作成することも可能です。
ステップ4. 確定申告書を提出する
確定申告書を作成後、所管の税務署へ提出します。
確定申告書の提出方法は下記の3つです。
- e-Taxで送信
- 郵送
- 窓口へ持参
上記のなかでも、特におすすめな提出方法は「e-Taxで送信」する方法です。
e-Taxとは、税務署に出向くことなく、インターネットを利用して申告や納税などの手続きを行えるサービスのこと。
確定申告書作成コーナーで作成した申告書をe-Taxで送信することで、迅速に確定申告手続きを完了できます。
ブックメーカーでの利益が発生するたびに、しっかりと記録を取り、必要に応じて税務署に相談するようにしています。確定申告の時期になると、少し面倒に感じることもありますが、法律に則って正しく申告することは、後々のトラブルを避けるためにも非常に重要だと思います!
税金の問題で後悔することがないように、事前にしっかりと準備をしておきましょう!
ブックメーカーの節税対策4選
ブックメーカーのおすすめの節税対策4つ
- ブックメーカーサイトから出金しない
- 仮想通貨ウォレットへ出金する
- プリペイド式デビットカードへ出金する
- 雑所得に計上する
できるだけ無駄な税金を抑えたいと考えている方も多いですよね。
ブックメーカーで得た利益に発生する税金は節税が可能です。
では、上記4つの節税対策を詳しく紹介します。
1. ブックメーカーサイトから出金しない
ブックメーカーで利益を得たとしても、ブックメーカーサイトから出金せず、アカウント内に保有したままにしておけば税金は発生しません。
一時所得の特別控除額は「最高50万円」のため、年間50万円未満に出金額を調整することで、税金を発生させずに済みます。
こまめに入出金を行うのではなく、必要な分だけ出金をすることを意識しましょう。
2. 仮想通貨ウォレットへ出金する
ビットコインやイーサリアムなど、仮想通貨・暗号資産で遊べるブックメーカーサイトも増えています。
ブックメーカーで得た利益額を仮想通貨ウォレットへ出金することで「雑所得」に分類できます。
雑所得に分類できる理由は、仮想通貨ウォレットを介して銀行口座へ出金することで、仮想通貨投資と判断されるためです。
雑所得に分類することで、パソコン代や通信費用、分析費用などの必要経費を利益額から控除できるため、大きな節税対策につながります。
3. プリペイド式デビットカードへ出金する
ブックメーカーで得た利益額をプリペイド式デビットカードへ出金することで税金を納めずに済みますが、カードを利用する際やカードから出金する際は税金が発生します。
プリペイド式デビットカードとは、電子決済サービスが手がけるチャージ式カードのこと。
ブックメーカーサイトから出金できるプリペイド式デビットカードを取り扱う電子決済サービスには「STICPAY(スティックペイ)」や「TIGER PAY(タイガーペイ)」などがあります。
4. 雑所得に計上する
ブックメーカーの利益は「一時所得」に該当するケースがほとんどですが、稀に「雑所得」として承認されるケースもあります。
雑所得として承認されるケースは、ブックメーカーを投資として継続的に収益を得ている方や仮想通貨ウォレットを経由した出金をしている方などです。
ブックメーカーの利益を雑所得に計上することで、さまざまな経費を利益額から控除できるため、大きな節税対策に繋がります。
いきなり一時所得として確定申告を行うのではなく、まずは雑所得として認められるかどうかを確認してみましょう。
ブックメーカーの税金を会社にバレないようにする方法
会社員として収入を得ていて、ブックメーカーで稼いだお金にかかる税金を隠したいと考えている方も多いですよね。
ブックメーカーの税金を会社にバレないようにする方法は、住民税を自分で納付することです。
住民税を自分で納付するためには、確定申告時に住民税を「特別徴収」にせず「普通徴収(自分で納付)」にしましょう。
住民税を普通徴収にすることで、会社の給料から天引きされないため、勤務先にバレることなくブックメーカーの利益を納税できます。
ブックメーカーの税金まとめ
ブックメーカーの利益は原則「一時所得」に該当し、最高50万円の特別控除があるため、年間50万円を超える利益を得た方に税金が発生します。
年間収支がマイナスであっても、勝利した際の利益額合計が50万円を超えていれば所得税を納めなければなりません。
ブックメーカーの納税は「確定申告書作成コーナー」&「e-Tax送信」を利用することで、税務署に出向くことなく、簡単なインターネット手続きのみで完結します!